初めての同人ボードゲーム制作 - 予算と製造工程の基礎知識

📅 2025年10月5日 📁 製作ガイド ⏱️ 読了時間: 10分
ボードゲーム制作の企画・計画

「ボードゲームを作りたいけど、何から始めればいいの?」
「全部でいくらかかるの?」
「どれくらいの期間が必要?」

初めて同人ボードゲームを制作する際、こうした疑問を持つのは当然です。

この記事では、ボードゲーム制作の全体像を初心者向けに解説します。構成要素、予算感、製造工程、スケジュールまで、これを読めば制作の全体像が掴めます。

この記事でわかること
  • ボードゲームの構成要素と各パーツの役割
  • 各要素の製造方法と相場
  • 100部制作の予算シミュレーション
  • 製造工程のタイムライン
  • 初心者が最初に決めるべきこと

ボードゲームの構成要素

一般的なボードゲームは、以下の要素で構成されています。

1. ゲームボード

プレイヤーが駒を動かすフィールド。紙製が一般的です。

2. カード

アクション、イベント、リソースなどを表現するカード。

3. 駒(コマ)

プレイヤーやリソースを表現する立体的なパーツ。

4. 説明書(ルールブック)

ゲームのルールを説明する冊子。

5. パッケージ(箱)

ゲーム全体を収納する箱。

各要素の製造方法と相場

各要素の製造方法と、一般的な価格帯を表にまとめました。

要素 製造方法 相場(1個あたり) 備考
ゲームボード 印刷所(オフセット・オンデマンド) 200〜500円 部数が多いほど単価が下がる
カード(50枚) 印刷所(カード印刷) 500〜1,000円 カードスリーブも検討
駒(1個) 3Dプリント(PLA) 50〜100円 2色使いは単価2倍
説明書 印刷所(中綴じ製本) 100〜300円 ページ数で変動
パッケージ箱 箱製作業者 or 既製品 100〜800円 既製品なら安価

※価格は目安です。業者や部数、仕様により変動します。

100部制作の予算シミュレーション

初めての制作で、100部を製作する場合の予算例をシミュレーションしてみましょう。

ゲーム仕様例

コスト計算

要素 単価 数量 小計
ゲームボード 300円 100枚 30,000円
カード 600円 100デッキ 60,000円
駒(50個/ゲーム) 50円 5,000個 250,000円
説明書 150円 100冊 15,000円
パッケージ箱 200円 100個 20,000円
合計 375,000円

1ゲームあたりの製造コスト:3,750円

これに、デザイン費用(駒の3Dモデリング代など)、配送費、イベント参加費などが加わります。

💡 コスト削減のポイント
  • 駒の個数を減らす(50個 → 30個など)
  • 既製品の箱を使う(オリジナル箱は高額)
  • カード枚数を減らす(50枚 → 30枚など)
  • 少部数から始める(100部 → 50部)

製造工程のタイムライン

ボードゲーム制作には、どれくらいの期間が必要でしょうか?
一般的なタイムラインをご紹介します。

ステップ1:企画・ルール設計(1〜2ヶ月)

ゲームのコンセプト、ルール、バランス調整を行います。この段階でテストプレイを繰り返し、面白さを確認します。

ステップ2:デザイン・グラフィック制作(1〜2ヶ月)

ボードのデザイン、カードのイラスト、駒の3Dモデル、説明書のレイアウトを作成します。外注する場合は業者の選定も含みます。

ステップ3:見積もり・発注(2〜4週間)

各パーツの製造業者に見積もりを依頼し、比較検討して発注します。駒は2〜3週間、印刷物は1〜2週間が一般的な納期です。

ステップ4:製造期間(2〜4週間)

各パーツが製造されます。駒(3Dプリント)は2〜3週間、ボード・カード印刷は1〜2週間が目安です。

ステップ5:納品・検品・組み立て(1〜2週間)

納品された各パーツを検品し、1ゲームずつ組み立てます。100ゲーム分の組み立ては意外と時間がかかります。

ステップ6:最終テストプレイ(1週間)

完成品で最終テストプレイを行い、ルールブックの誤字脱字、駒の不具合などを確認します。

トータル期間:約4〜6ヶ月

初めての制作では、想定外のトラブルも起こりやすいため、イベント出展の6ヶ月前から準備を始めるのが理想的です。

初心者が最初に決めるべきこと

1. ゲームのコンセプトとターゲット層

「誰に」「どんな体験」を提供したいのかを明確にします。

2. 予算の上限

どれくらいの予算を投資できるか決めます。

3. 販売目標と回収計画

何部売れば黒字化できるかを計算します。

例:

4. スケジュールの設定

出展したいイベントから逆算してスケジュールを組みます。

例:ゲームマーケット2025秋(11月)出展の場合

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まとめ:計画的に進めれば初心者でも制作できる

同人ボードゲーム制作は、計画的に進めれば初心者でも実現可能です。

成功のポイント:

  1. 全体の構成要素と予算を把握する
  2. スケジュールを逆算して余裕を持たせる
  3. 最初は少部数(50〜100部)から始める
  4. コスト削減できる部分を見極める

まずは小規模から始めて、評判が良ければ追加製作する戦略がおすすめです。

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