ボードゲーム制作のスケジュール管理術 - イベント出展までの逆算計画

📅 2025年10月5日 📁 製作ガイド ⏱️ 読了時間: 10分
プロジェクトスケジュール管理

「ゲームマーケットに間に合わなかった…」
「駒の納期を見誤って、イベント2週間前に慌てて発注…」
「印刷所が混んでいて、納品が間に合わない…」

こうした失敗は、同人ボードゲーム制作でよく起こります。

この記事では、イベント出展から逆算してスケジュールを組む方法を解説します。駒の発注タイミング、デザイン修正期間、印刷・製本の納期を考慮した現実的なタイムラインをご紹介します。

この記事でわかること
  • イベントまでの全体スケジュール
  • 駒製造の所要期間(デザイン→製造→配送)
  • 各工程のバッファの取り方
  • スケジュール管理のチェックリスト
  • 遅延リスクと対策
  • 実際のスケジュール例(3ヶ月前からの計画)

イベントまでの全体スケジュール

ボードゲーム制作には、企画からイベント出展まで、最低でも3〜4ヶ月の期間が必要です。

理想は6ヶ月前から準備を開始することですが、初めての制作で時間が限られている場合は、3ヶ月前からでも間に合わせることができます。

全体の流れ(6ヶ月計画)

6ヶ月前:企画・ルール設計

ゲームのコンセプト、ルール、バランス調整を行います。テストプレイを繰り返し、面白さを確認します。

所要期間:1〜2ヶ月

4ヶ月前:デザイン・グラフィック制作

ボードのデザイン、カードのイラスト、駒の3Dモデル、説明書のレイアウトを作成します。

所要期間:1〜2ヶ月

2〜3ヶ月前:見積もり・発注

各パーツの製造業者に見積もりを依頼し、発注します。駒は2〜3週間、印刷物は1〜2週間が納期の目安です。

所要期間:2〜4週間

1〜2ヶ月前:製造期間

各パーツが製造されます。

所要期間:2〜4週間

1ヶ月前:納品・検品・組み立て

納品された各パーツを検品し、1ゲームずつ組み立てます。

所要期間:1〜2週間

2週間前:最終テストプレイ・梱包

完成品で最終テストプレイを行い、イベント用の梱包を行います。

所要期間:1週間

イベント当日

万全の準備で臨みます。

駒製造の所要期間(デザイン→製造→配送)

駒の製造は、最も時間がかかるパーツの一つです。デザイン確定から納品まで、以下の期間が必要です。

駒製造の全工程

工程 所要期間 備考
デザイン作成(参考画像準備) 1〜2週間 イラストや参考写真を用意
業者への見積もり依頼 2〜3日 複数業者に見積もり依頼
3Dモデリング・デザイン確定 1週間 業者がモデリング、デザイン案提出
デザイン修正(2回まで) 3〜7日 修正内容により変動
製造期間(3Dプリント) 1〜2週間 個数により変動(100〜200個程度)
配送期間 2〜5日 配送方法により変動

合計所要期間:3〜5週間

⚠️ 注意:繁忙期は納期が延びる

ゲームマーケット直前の時期(イベント1〜2ヶ月前)は、業者が混雑するため、通常より納期が長くなることがあります。最低でもイベントの2ヶ月前には発注を完了させることをおすすめします。

各工程のバッファの取り方

スケジュールを組む際は、必ず「バッファ(余裕期間)」を設けましょう。想定外のトラブルが発生しても、余裕があれば対応できます。

バッファが必要な理由

各工程のバッファ目安

工程 通常期間 バッファ 合計
デザイン・グラフィック制作 1ヶ月 1週間 5週間
駒の製造 3週間 1週間 4週間
印刷・製本 1〜2週間 3〜5日 2.5週間
組み立て・検品 1週間 3日 10日

スケジュール管理のチェックリスト

✅ 6ヶ月前チェックリスト
  • ゲームのコンセプトとルールは確定したか
  • テストプレイを3回以上実施したか
  • 駒のサイズと個数は決定したか
✅ 4ヶ月前チェックリスト
  • ボード・カードのデザイン案は完成したか
  • 駒の参考画像・イラストは準備したか
  • 製造業者の候補をリストアップしたか
✅ 2〜3ヶ月前チェックリスト
  • 複数の業者に見積もりを依頼したか
  • 駒のデザインは確定したか
  • 発注は完了したか
  • 納期は確認したか
✅ 1ヶ月前チェックリスト
  • すべてのパーツは納品されたか
  • 検品は完了したか(不良品の確認)
  • 1ゲーム分の組み立てテストは完了したか
✅ 2週間前チェックリスト
  • すべてのゲームの組み立ては完了したか
  • 最終テストプレイは完了したか
  • イベント用の梱包は完了したか
  • 価格表・POPは準備したか

遅延リスクと対策

リスク1:駒の納期遅延

対策:

リスク2:デザイン修正の回数超過

対策:

リスク3:印刷所の混雑

対策:

実際のスケジュール例(3ヶ月前からの計画)

時間が限られている場合、3ヶ月前から準備を始める場合のスケジュール例です。

前提条件

スケジュール

8月15日(3ヶ月前):デザイン最終確認

ボード、カード、駒のデザインを最終確認し、修正箇所をリストアップします。

8月22日(2.5ヶ月前):見積もり依頼

駒、印刷物の業者に見積もり依頼を送ります。複数業者に依頼し、比較検討します。

9月1日(2.5ヶ月前):駒の発注

駒の業者を決定し、発注します。デザイン確定までのやり取りを開始します。

9月8日(2ヶ月前):印刷物の発注

ボード、カード、説明書を印刷所に発注します。

9月25日(1.5ヶ月前):駒の納品

駒が納品されます。検品を行い、不良品がないか確認します。

10月5日(1ヶ月前):印刷物の納品

ボード、カード、説明書が納品されます。検品を行います。

10月10日(1ヶ月前):組み立て開始

1ゲームずつ組み立てを開始します。100ゲーム分の組み立てには1週間程度かかります。

10月20日(3週間前):組み立て完了

すべてのゲームの組み立てが完了します。

10月25日(3週間前):最終テストプレイ

完成品で最終テストプレイを行い、ルールブックの誤字脱字、駒の不具合などを確認します。

11月1日(2週間前):梱包・準備完了

イベント用の梱包、価格表・POPの作成を完了します。

11月15日:ゲームマーケット出展

万全の準備で臨みます。

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まとめ:逆算計画で余裕を持ったスケジュールを

ボードゲーム制作のスケジュール管理で最も重要なのは、イベント日から逆算して、各工程の期間を確保することです。

成功のポイント:

  1. 最低でも3ヶ月前から準備を始める(理想は6ヶ月前)
  2. 各工程にバッファ(余裕期間)を設ける
  3. 駒の発注は2ヶ月前までに完了させる
  4. 繁忙期(イベント1〜2ヶ月前)を避ける
  5. チェックリストで進捗を確認する

余裕を持ったスケジュールで、安心してイベント当日を迎えましょう。

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